更新履歴と日記

さて、ゴム船長とその一味が好きな龍花ですが今回のお話は外科医の方とです
ワンクッションとしてキャラ崩壊注意。外科医さんごめんなさい状態
時期的にはＰＨ編とドレスローザ編の間でサニー号での出来ごと
よろしければ下へどうぞ↓























「おい、遣い屋」

「…邪魔しないで。ここに来たって事は約束事くらい聞いてるでしょ？」

仮にも同盟先の船長である自分に随分と乱暴に言い切った後、アーシャは再び文献を漁りフラスコの反応を見ながら羊皮紙に数値やら式やらを書きこんでいく
その後ろでは意外にもこういう事が好きらしいアグニとナディが手伝っていて、部屋の隅ではウィンスとワダツミが人型で毛布にくるまり眠っていた
部屋には無数の本と化学薬品を入れてるらしいケースの山
パソコンは無いがフラスコやビーカーを初めとした器具が一か所に纏められている箱と小さな机
思ったよりも研究室らしいそれにローは思わず黙った

ここはこの船にのって数日、船の中を色々と案内をして貰った時に唯一案内されなかった部屋
最初は宝物庫かと思っていたがどうやら違うらしく、度々チョッパーやフランキーが入っていき数時間は籠る
多少気にはなっていたが己に教えてもらえないという事はそう言う事
そう思っていたがこの部屋の事を知るのは意外なキッカケからだった

「あっ!!ローに渡す医学書、アーシャの研究室に置いて来ちまった!!」

この船の船医と雑談中、以前約束していた本を思い出した彼？は目を大きく開いて叫び慌てて辺りを見渡すが彼女はどうやら船内に居ないらしく､海より明るい青の髪は見えない

「なぁゾロ、アーシャ見てないか？」

「アーシャなら籠るとよ」

代わりに見つけた緑色の剣士に彼女の行方を聞くと、どうやら何処かの部屋で籠っているらしい

「研究室かぁー」

「研究室？遣い屋に研究室なんて必要なのか？」

返ってきた言葉に医者の反応はかなり微妙で疑問があるが、それ以前にローはもっと違う所が気になった
それは彼女が研究室を持っているという事
以前紹介してもらった時にそのような場所は聞いていないし、何よりアーシャは聖霊遣いである
なのに研究室が必要なのか？そう言いたげな顔に気付いたのか、ゾロは彼の方を向いてアーシャの役割を言う

「聞いてないのか？アイツの船での役割は科学者だ」

「そうだぞ!!科学と生物学に精通してるし、科学薬品の事をよく聞くんだ」

意外だった言葉にローは目を数回瞬くがふとチョッパーの言葉にひっかかる
この船医は今何と言った？

「おいトニー屋、あいつは薬品を使えるのか？」

「使える…というより化学薬品の治療薬は全部アーシャの調合だぞ？」

セア島はドラムより薬品を使った治療が発達してるから…

そこまで言ったチョッパーにローは彼女に興味がわいた
ここにある治療薬のほとんどが薬草から成り立つ薬だが一部、聞き慣れない薬品があった
彼の言葉から恐らく彼女が作ったモノなんだろう

「…トニー屋、あいつの研究室はどこだ？俺が取りに行こう」

「え…いいけどアーシャの部屋には約束事があるんだ」

「約束事？なんだそれは」

「”緊急時と食事以外でこっちが話しかけるまで一切喋りかけるな｡気が散る”」

つまり彼女が許さない限り口を開いてはいけない
なんとも可笑しな約束事だがとりあえずローは頷き研究室に向かう
そして冒頭に戻るのであった

「…で？この部屋になんの用かしら？」

「トニー屋の医学書が此処にあるはずだ」

「あードラムの…そう言えば貸すとか言ってたわね」

そう言ってアーシャは本棚に向かい一冊の分厚い本を取り出しそのまま彼に渡した

「これかしら？探し物は見つかったわね。それじゃ部屋から「後はお前と話がしたい」

化学薬品、扱えるんだってなぁ？

あくどい顔で笑う彼にアーシャは素っ気なく言葉を返して突き放す

「はぁ…気が向いたらね」

「その薬品は完成に近いようだが…どのくらいかかる？」

しかし彼女の言葉を聞いてなかったのか、ローは態とらしくフラスコを指さしニヤリと笑う
これは逃げれそうにないと察したアーシャは溜息をひとつついて

「20分待って」

どこまで話すべきか思案しながら机に向かっていった








もう少し書きたかったけどこれ以上は長くなるので今回はここまで
この後アーシャは根ほり葉ほり聞かれるかもしれないし
上手く逃げ切るかもしれません
でも全ては話さないかな？

とりあえず今日はここまで。おやすみなさい